2016 BRM521名古屋600丘と海

2016年5月21日-22日

「山と海」と思っていたら「丘と海」でした。あれは山じゃなく丘だったのか。

コースは豊田(岡崎)を出発しまずは高山を往復します。いったん出発地点付近に戻ってきた後、時計回りで新城>浜名湖>渥美半島ぐるり。そしてスタート地点戻ってくる600kmです。制限時間は40時間。1日+16時間です。

2月にブルベデビューし 200kmの初完走。 3月に300km、4月に400km、じゃ5月は? 500kmじゃなく600km。えーきついよぉと思ったのだけど400kmの時に知った同期デビューのライバル氏が出るといった事と、三Uさんからの「DNFでも失うものないでしょう」の一言に背中を押されました。

600kmを完走すればSR (Super Randonneur)です。正直言えばここまで来たんだからと欲が出ました。それにこのコースは日本の600kmの中でも最もイージーだと言われています。厳しい峠がないことと、いったん出発地点付近に戻るので車で仮眠がとれたり、荷物や自転車の整備がしやすいようです。仮にDNFだとしてもここでやめることができます。

作戦としては

・初日347km 高山往復・瀬戸の龍泉寺の湯で仮眠(am5:00-深夜0時)
・二日目 253km 龍泉寺の湯~ゴール(am3:00-pm19:00)
としました。

当日。体調もok、雨の心配なし!!。ラッキーです。

薄明のam4時半にブリーフィング。知り合いの顔を探す。顔を探さなくても全身でわかるクマさん。前回400でお世話になった鉄の50代3名。三Uさん、西Dさん、瀬Tさんも準備万端な様子。女性も3名いらっしゃる。ふと見ると鉄人松Mさんが調子が悪そうです。

鉄人:「熱が37.5度ある。だめかもしれない」

BAJから調子が悪いと聞いていました。

鉄人:「行けるところまで行ってみるつもり」

そうなんですね。行けるところまで。。。その言葉を聞いて、僕は 「行けるところまで行ってダメならDNFする」 と解釈してしまいました。

「このコース同じ場所に戻ってきますし、無理しないでください。ダメならここでDNFもありですよね」、確かそんな言葉を返したと思います。これがとんでもない大誤解だったことは、この時点で知る由もありませんでした。

日の出の豊田市内

am5時美しい日の出と共にスタート。日の出の演出が憎いなぁ。瀬戸から多治見までのR248が最初の足慣らしだ。ケイデンスを上げて一気にクリアだ!と右手のWレバーを引き下げた瞬間に鋭い痛みが。スマホホルダーを留めているホースバンドで親指を切ってしまった。切っただけで大したことない。停車したくなかったので1分ほど指をくわえながら走行を続けるもどうにも血が止まってくれません。バーテープが血に染まります。

たまたま後続にいたS田さんに停車しますと伝えたところ緊急エイドセットを分けていただきました。大変助かりました。気を取り直して再スタート。PC1を予定より30分早く(マージン1.5時間で)クリア。S田さんの前に出るなど調子に乗る。

R41は高山本線、飛騨川と並行し下呂へ向かう。渓谷が美しい。

下呂と高山の間にある定食屋風ドライブイン。ちょうどお昼時でそれっぽい自転車が止まっている。

そういえば鉄人・松Mさんとすれ違っていない。

いつもなら僕が先に出た後で、松Mさん率いるトレインが最後尾からやってきて追い抜かされる。この時できる限りついて行こうとトレインに乗っかるのが200, 300のパターンだった(登りでちぎれるんだけど)。

本当に調子が悪いのかもしれない。あるいは他の人と付き合ってマッタリ走行しているのかも。ひょっとしてDNSも?

PC1でも、松Mさん見てないですよね

『後ろじゃないですか?』

と話をしていました。

下呂から単騎になり高山へ向かいます。高山に近づくにつれR41は高規格になり緩めの坂を淡々と登る。折り返しまで残り25km。そろそろ先頭の方とすれ違うはずだ。1人目が来た。手を挙げて挨拶をする。その直後、青い服の松Mさんが!

( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚)

熱があるって言ってたじゃねーか。行けるところまでって、行けるところまで全力でってことだったのかぁぁぁ。

『後ろにいるんじゃないですか(‘◇’)』

とか言ってた俺なによー。50kmも先にいるんじゃないか。どこまで鉄人なんだ。

ヒルクライムに強いS田さんにサクッと抜かれるものの折り返しの高山PC2で合流。そのまま高山ラーメン。少々観光。そして下山。皆さんかなり余裕でノンビリ。この時間で皆さん慌ててないのは余裕があるのか? てことは大丈夫なのかな??

これが大間違いでした。よくよく考えてみるとご一緒している方たちはほぼ全員経験豊富なSRさんだったのだ。経験も脚力も違う。しまったなんてことだ。あっという間にドンビリになります。

PCクローズまでのマージンは十分あるものの、本当は寝る時間を確保する方が優先だったなー。初チャレンジだし余計なことせず完走目指せばよかったわー、などなど考えているうちに豊田竜泉寺の湯に到着。

事前計画で「日付が変わる前」に到着目標と計算していて実際にも23:57着。初日347km。半分は超えた。風呂入って仮眠。1時間後に掃除だと起こされる。am2:30再出発。まだ暗い。

「日付が変わった気がしない」
「眠いまま進んでも集中力続かないし」
「荷物の詰め替えもしたいからスタート地点に戻ろう」

二度寝をする言い訳はいくらでも思いつく。俺天才。クルマでさらに1時間爆睡。起きたら夜明け。明るくなって体内日付が完全に変わりました!! 昨日と同じam5時再スタート。

日曜日の早朝岡崎市内。人も車も全くいないのに信号が邪魔をする。上り坂で赤信号。次のPCは新城だ。

新城までなー。ごちゃごちゃいかんとR1ぴーっと行ったらマッハじゃんね。とか思ったりしながら(思うには個人差があります)、過去の200練習で通り慣れた東名に沿った道へ向かう。この辺は覚えている。GPSもキューシートも要らない。RC名古屋名物「いじわる三角サークルK」。僕は勝手にそう呼んでいる例の坂を登った鋭角交差点にあるサークルK。過去の練習でも何度も高速脇をショートカットしてしまおうかとの誘惑と戦った登り坂が近づく。

これは、ブルべ人としてどうかということじゃなく、人としてどうかと試されているのだ。ショートカットはしない!

練習の癖でサークルKまでえっちらおっちら登る。結果的にこれはミスコースで、今回は高速脇をショートカットが正しいコースでした。全く試されてなかったのだった。((本当はミスコースは元の場所に戻ってやり直しなんだけど遠回りのミスだったので勘弁してください))

と、そこへ青い服のローディが全力で降りてきた。

「エビハラさーん!」

(;゚Д゚)
(;゚Д゚)
(;゚Д゚)
(;゚Д゚)

何が起こったか把握できなかった。鉄人・松Mさんだ。手を挙げることも、声を返すことすらできず呆然と見送った。

今から俺は、新城>浜名湖>渥美半島一周を、丸一日かけて漕ぐわけだ。それをもう完了させて、今ここにいる。つまり

160kmも先を走行している!

熱があるって言ってた人が!。 「DNFも仕方ないですよね」とか言ってしまった方が! すっかり目が覚めた。ショートカットしてもさぁとか思ってた(思うには個人差があります)顔に往復ビンタだ。人間てすごいんだな。

新城のPCをクローズ1時間前にパス。パンクなどトラブルに備えてマージン1時間は残したい。今日は正規のクローズ時間の1時間前を、クローズ時刻だと死守して走ろう。参加者の方から「あと200kmだよ」と声をかけていただく。あと200km ?

浜名湖に走りに来ている女子ローディにもガンガン抜かされる。 くそー、更足ならここまで遅くないぞ、昨日からもう450km以上走ってんだぞと思いつつも足が回らない。ママチャリ並みの速度だ。ギアを下げてケイデンスを上げる。頑張って20kph。

 

浜名湖弁天島PCも1時間前。応援のHさんに合う。 「俺もうダメっす。20km/hでないっす。17が限界」

17でもマージン削りながら走れば間に合うよ頑張ろう。と応援をいただく。弁天島PCを出発。潮見坂をクリア。ここからワインディングのR42が始まる。おまけに向かい風だ。残り120km、時間と速度をにらみながらギリギリの戦いだ。

後ろからS田さんが現れる。あれ?とっくに前だと思ってのに。どうやら鰻重を食べていたらしい。慌ててダンシングで追いかける。5kmほど引いてもらい、S田さん荷物確認で停車。僕は前へ進む。

この引きで脚が回るようになった。ダメだと思っているとダメになる。できると思えばできる。ワインディングでも向かい風でも20kphで進めるじゃないか。全部メンタルの問題だ。これならマージン1時間キープでPC7につけるかもしれない。

S田さんが追いついてくる。

「さっきはありがとうございました。おかげで脚が回るようになりました。俺もう一人で大丈夫です。先へ進んでください」

S田さん後ろを振り返ってニヤリ( ̄▽ ̄)

「俺の真後ろに付け30cm以上離れるな」

ええええぇぇぇ

ここから怒涛の引き。

汗が止まらない。苦しくて下を向くと
「下を向くな」
「肩越しに前を見ろ」

速ええよぉぉ。

途中のコンビニでアイスクリームでクールダウンしたにもかかわらず最終PC7(田原ミニストップ / 523km)に到着した時点でマージンが1.5時間に増えていました。クマさんたちもいる。追いついた。

クマさんのバイク。ランドヌールのコックピットだ。

今回は初日の怪我から最後の引きまでS田さんに完走させてもらいました。それ以外に言いようがありません。

残りは80km。時間は6時間もある。無理をしなければゴールできる。

無理をしなければ( ゚Д゚)( ゚Д゚)

「S田さん、俺ここから一人で行きます」

いやほんとマジでありがとうございました。

200kmのブルベに挑戦しようとしてひとりで練習していた伊良湖往復。そのルートを今こうして600kmで走っている。松並木も通ったな。国1の本宿を峠だと思ってたな。今じゃ峠でも何でもないし。自分が最終走者だと思っていたので主催のIZさんに連絡を入れる。いつまでも待たせては申し訳ない。

「8時につきますよ(close1時間前なので)それ過ぎたら認定いりません」

俺的クローズは1時間前なのだ。いじわるサークルKを回る。朝、鉄人とすれ違った同じ場所に12時間後に到達した。堤防道路に駆け上がっていよいよゴール。

フィニッシュ時刻は pm8:07。600km 認定 39時間7分。 SR取得。

IZ:「残念ながら認定ならずですね」 ( ̄ー ̄)

いや、それは嘘です。

楽しい二日間でした。ありがとうございました。

後日動画を作りました。スタート時の日の出が美しかったのを昨日のように覚えています。

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